会長挨拶

歴代会長

初 代 古井喜実
(元・厚生大臣)
2代目 小沢辰男
(元・厚生大臣)
3代目 坂元正一
(元・日本産婦人科医会会長)
4代目 巷野悟郎
(元・日本小児保健協会会長)
5代目 林 謙治
(国立保健医療科学院名誉院長)
現 在 佐藤拓代
(大阪府立病院機構大阪母子
医療センター母子保健情報
センター元センター長)

 日ごろから、公益社団法人母子保健推進会議の事業にご支援ご協力をいただいておりますことに、心から感謝申し上げます。 私は、ここ数年、本会議の事業に関わらせていただき、国及び地方自治体、関係諸団体と連携協力して母性の健康を守りたかめ心身ともに健全な児童の育成に寄与し、公衆衛生の向上に寄与するという本会議の目的が、まさしく時宜を得たものであると感じていましたところ平成30(2018)年4月に会長のご指名をいただきました。身に余る光栄で、歴史ある本会議の先達の轍を消さぬよう務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、子どもの数が少なくなり大切に育てなければなりませんが、子育てはいまだかつてない困難に面しているように思います。妊娠・出産・子育ては一人ではできず、太古から人類は協力して命をつないできました。しかし、医学等の進歩や制度の充実により意図的に行える部分が増えてくると、自己責任で行ったこととして客観的に親子をとらえ、昔から子どもを慈しんできた土壌が薄くなりつつあることを感じています。また、親子への関わりも支援者が考える望ましい姿への指導で、そこにはその時々の親の思いが反映されにくかったように思います。

 母子保健事業は産後ケア事業等の産前・産後支援や、子育て世代包括支援センター(母子保健法では母子健康包括支援センター)など、当事者の目線にたち、どんなことでも受け止め誰でもが支援を受けられる事業が展開されつつあります。本会議は、市区町村等親子に身近に接する機関とともに、妊娠期からの切れ目ない親子への支援が真に利用しやすいものになり、ひいては心身共に健やかな次世代が育つことに寄与できるよう取り組みを進めて参りたいと存じます。

 今後とも、都道府県、市区町村はじめ関係諸団体のみなさまのご支援ご鞭撻をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

公益社団法人 母子保健推進会議 会長
学術委員会委員長
佐 藤 拓 代